モノより想い出!!
Tweet Check2011年 7月 31日 (日) 社長ブログ by Akira Tsuchiya
コト消費と言われて久しい。
以前、消費するという欲求はモノに対してだった。
モノを買うことを消費といった。コモディティ-(商品)を買うということだ。
私の中でのコト消費の始まりはパインとギルモアの書籍『経験経済』(エクスペリエンスエコノミー)、を読んでからだ。
プライム・リンクでは課題図書にしていた。
経験や体験に対してお金を払う経済活動が必ずやってくる。
アメリカでは第三次産業の次の経済はこの『経験(体験)経済』だった。
日産のCMで『モノより想い出』というキャッチがあった。私には非常におおきなインパクトだった。
日産のCMはゴーン氏が必ず最終チェックするという。
欲求の視点が性能重視(モノ経済)から、車に乗って想い出をつくろうという体験(コト経済)に変わった瞬間だ。
会社の方向性が大きく変わったことをこのCMを見て理解した。
マスターカードの『プライスレス』Priceless というキャッチもそうだ。
家族で田舎に帰る。
孫の顔を見たおじいちゃん、おばあちゃんにとって、それはどんなモノにも代え難い。
コトへの喜び。
ディズニーランドで5500円で入場券を買うという行為もそうだ。
入場券は単なる紙切れでしかない。何故、紙切れに5500円もはらうのか?
これから起こるであろう、魔法の世界の体験に対する対価(コト消費)として払うということだろう。
どんな業界でもそうだとおもう。
モノ経済から飲食を考えるとどうなるか?
飲食業は単なる、「商品提供業」として認識されるだろう。
ただ単に 料理という製品を作るだけの仕事、料理という製品を運ぶだけの仕事となる。これが飲食業だ。
コト経済から入るとどうなるか?
まさしくそこは、『感動共有』の場所となり、単なる商品の提供業とは大きく異なる。
創業したプライム・リンクの理念を、創業時から『感動共有業』としたのはそういう理由からだ。
飲食業やサービス業には使命があると思った。
世の中にはいろいろなことがある。様々なことがそれぞれの身に起こる。
嬉しい時もあれば悲しい時もある。
家族が大学に合格して皆で喜びたい家族もあれば、身内に不幸が起こってしまった家族もある。
だれがどんな状態で来店しているか、それは計り知れない。。。
どんな人が、どんな時に、そのお店を訪れてもそれぞれが満足出来る場所。
それが最高の飲食業であり、サービス業だ。
誕生日を祝うことだけがサービスでもなければ、ただ盛り上げて騒ぎ合うことだけがサービス業の真髄でもない。
元気なことは良いことだけど、うるさいだけでは意味がない。
分かち合うこと、喜びも悲しみも分かち合うこと。
他人と分かち合ったとき、気持ちが楽になることは皆も経験済みだろう。
分かち合うことがすごく重要なのだ。
だから共有業とした。
今日、お客様と何を共有しましたか?いくつ共有しましたか?
共有の数が多ければ多いほど、お客様はリピートしてくれる。
理解し、分かち合うことが信頼につながるのだから。
会社に理念がないんです。どうやって企業理念をつくればよいですか?
と創業者から相談を受けることも多い。
『感動共有業』に惚れて、理念を作った会社もたくさんある。
要は理念というものは、創業者の、社長の生き様でないといけないと思う。
そうでないと社長も本気で浸透させようとも思わないし、浸透するはずもない。
理念を作るにはモノから入るよりコトから入ったほうが良い。
自社の業務をモノでなく、コトに置き換えて理解し、そして理念を作ったほうが、社員、顧客の心に響きやすい。
支援先の社長と一緒に100年続く理念を作るのも私の仕事。
楽しいです。
最近思うこと。
Facebookをやってると10年近く会ってないのに、全くそんな感じがせずに会話ができて、次回あったときにもほんとに違和感が無かったりする。
10年ぶりなのに。。。
これも自分の『共有だ』。時間の共有だ。
リアルかバーチャルかの違いこそあれ共有には違いない。
自分の今を『共有する』場所が`Facebook となっている。
喜びも悲しも分かち合って共有する場所。
だから、世界中の人が7億人以上も参加しているのではないかと思う。
これからトランスレート(翻訳)ができるようになるともっともっと世界中と共有しやすくなる。
そう世界中とつながる。
これってすごいことで、facebookは、いや、ザッカーバーグは、この仕組の持って行き方によっては、ノーベル平和賞ものだと個人的にずーっと思ってます。
世界をFacebookで平和に愉しく! なんてね。facebook 社の理念は知らないですが。
平和というと言葉が重いけど要は楽しい、そして愉しい場所になるということ。
飲食業やサービス業も同じ。
真の理念が浸透した店舗やチェーンが増えることは、間違いなく世界平和につながるはず。
愉しい場所になるはず。訪れる人、皆がいろいろ共有できる場所。
Facebook よりも、もっと深くリアルに共有できる場所。それが店舗だと思ってます。
直営であれFCであれチェーンを店を大きくする理由がどこにあるのか?
経営者の考え方は様々だと思うけど。。。
売上増なんて無尽蔵だし、どこまで行ってもきりがない。
日本一の次は世界一、世界一の次は銀河一、銀河一に次は宇宙一。。。。
命が続きません。。。
もっともっと本質的な目的。企業の目的。
存在することだけに意義があるのではなく、その使命がなんなのか?
大事ですね。これからはすごく。
アセンティア・ホールディングス
土屋
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Akira Tsuchiya