マルチブランドフランチャイズ戦略
Tweet Check2020年 3月 29日 (日) セミナー&イベント by nobu
2020年3月26日 コロナ感染防止に気を使いながら、FCCというフランチャイズ加盟企業の勉強会で講師を務めました。その際にお話しした一部のマルチフランチャイジー戦略について紙上で公開いたします。
マルチブランドフランチャイズ戦略というものを、国内でも海外でも提案しております。
マルチブランドフランチャイズを皆様には釈迦に説法ですが、プライム・リンクが株式上場した時の説明資料で説明します。
プライム・リンクは、サンマルクや牛角やガリバーに加盟したのですが、
サンマルクに加盟することで、サンマルクは経営管理が優れたフランチャイズであり、Birthday DMもそうですし、日次決算システムや「TMシート」という管理フォーマット等経営管理に関することを学べた。
牛角からは接客ノウハウを学ぶことが出来た。
それらフランチャイズ本部の経営ノウハウを全てプライム・リンクに吸収できて、その上でサンマルクのノウハウを牛角になど転用できたので、強みがあったのではないかと思っています。
マルチブランドフランチャイジーのメリット
・様々な本部からのノウハウを吸収してミックスして新しいノウハウが作られていく
・リスク分散は、縦のリスクヘッジと横のリスクヘッジ。横というのはエリアですね。本体は東京だけどもリスク分散を考えて沖縄に店舗を出す等という発想もの。
縦はブランド。このブランドがダメでも他のブランドに助けられるというもの。
プライム・リンクも2001年に株式上場した際に狂牛病が発生した。
株式上場する2ヶ月前に北海道で狂牛病が発生した。売上の75%が焼肉牛角であったので非常に大きな影響を受けた。ブランドのリスクヘッジも必要だと思う。
・コロナのような経済危機も対応できるというのは、コロナの影響を受けずに230店舗全店で前年対比プラスで推移する食ビジネスの業態がある。地方の住宅地立地のビジネス。
ビジネス街はコロナの影響が出ていて大きく売上を下げている。お酒消費量もビジネス街が減少して住宅街が増えている。エリアのリスクヘッジを効かせることが出来る。
・人材の異動による社員成長というのは、5年も10年も同じブランドばかりをやっていると社員の中に飽きが出て来るので、他のブランドに異動させることで成長させることが出来る。
世界のマルチフランチャイジー
後ほど世界最大のフランチャイジーの話をしますが、その会社がまさしくこれで、
「ブランドを創り出すよりも、探し出す方が簡単で早い」ということを言っています。
その会社は中東のKuwaitの会社。オーナー一族に会いに行きました。
経済情勢に合わせて臨機応変にブランドチェンジ出来る。
フランチャイズ本部の場合はなかなかできない。自社のブランドだし加盟店もいるし、しかしマルチブランドで展開する加盟店なら本当に経済情勢が変わればそのブランドを辞めて新しいブランド始めることが出来る。
そういう観点から考えるとマルチブランドで加盟店展開することは意義がある戦略だ。
世界ではどうか?
年商2000億円3000億円の加盟企業がある
プライム・リンクは年商200億円程度でしたが、マルチフランチャイジーで加盟しかしていないのに売上高で日本の飲食のトップクラスの売上よりも高い売り上げを上げる加盟店もある。
中東には、沢山のブランドに加盟する企業が他にもある
世界マルチフランチャイジーランキング
Alshayaという会社は、中東のKuwaitにあって、STARBUCKSやシェイクシャックなど90ブランドで4000億円の売り上げを上げる会社。私が調べた中では世界一位の加盟店の会社です。
2位はAmericana。こちらも3000億円ほどの売上。KFCなど13ブランドでこれも中東Kuwaitの会社
3位4位5位はアメリカ企業です。
アメリカのマルチフランチャイジーは、年商2000億円でも、加盟フランチャイズブランド数は少なく3つや4つ。
アメリカのフランチャイジーは先ず1店舗はじめて軌道に乗って4~5店舗やった段階で他の加盟店を買収をして店舗数を増やすというケースが多い。
Americanaの詳細は把握していませんが、Alshayaだけ、もう少し詳しく紹介します。
2019年1月にサウジアラビアのAlshayaのオーナーファミリーに面談しました。
当時はビザを取るのが大変で、JETRO経由で招聘状を作成していただき訪問しました。
Alshayaの本社はKuwaitですが、私が会ったのはサウジアラビアAl shayaの、Al shayaさんです。
日本のブランドは何があるか?
DAISOとMUJIのみ
なぜ日本のブランドをしていないのか?
日本のブランドは情報発信をしていないので、何があるかも分からないという。
世界へ提案するマルチフランチャイジー戦略
私たちは、世界19カ国でフランチャイズに加盟いただいている現地企業のお客様にもマルチフランチャイジー戦略を提案しています。世界中でマルチフランチャイジーをやりましょうと。
ラーメンばり馬を展開した後に他のブランドも展開しましょうと提案しています。
彼らも一つやって成功すると「次を紹介してほしい」となります。
これはインドネシアの会社もラーメンFCの後はデザートFCに取り組み、カフェやイタリアンや様々なものに関心を持ちました。現在は、ラーメン、料理教室、居酒屋を日本のノウハウで展開しています。
これはチーズケーキの加盟店会議。
台北で開催で世界中から加盟店オーナーが集まってくる。喧喧囂囂の意見交換。非常に有意義な意見交換が出来ている。
マルチフランチャイジー戦略は世界に通用する戦略だと実感しています。