マズロー「食の」欲求五段階説
Tweet Check2022年 1月 12日 (水) セミナー&イベント, 調査報告 by nobu
コロナ第6波が始まろうとしてる今日。コロナ禍中、コロナ後の多角化や新規事業探索の一助となればと思い、法人フランチャイズのFC加盟開発の第一人者であり、日本発のマルチフランチャイジーとしての株式上場を果たした土屋晃より講演をさせていただきました。
大きく変わる分野として“食と健康”と書いてあります。私自身は食も健康も今関わっているので、書いているということではないのです
が、一例として挙げさせていただくと、こういうことです。
食関連がどう変わっていくかというと、今いろいろなコンサルタントや業界誌を見ていると「コロナになって食が変わる」と。「今までイートインでやっていたものがデリバリーになっていきますよ」と。
イートインなのか、テイクアウェイなのか、テイクアウトなのか、デリバリーなのか。あとは外食なのか、中食、コンビニで料理を買って帰って食べる中食なのか、家で料理をする内食なのか。というような仕組みでほとんどの皆さんが捉えられているのですが、私の捉え方、視点はまったく違いまして、概念的な視点で見ても将来は見えないですよね?
今回のコロナで大きく変わったのは、今皆さんが一番関心のあることは何ですかね?たぶんコロナにかからないことや健康面。そういう風に考えると、食べることの意義が変わるのではないかと僕は思います。
食べるということは、内食なのか、中食なのか、外食なのか、テイクアウトで食べるのか、デリバリーで食べるのかではなくて、【食べることの意義】が変わってくるのではないかと思っています。
皆さんも存知のマズロー。
生存欲求、安全欲求、親和欲求、承認欲求、自己実現欲求ということで、欲求がどんどん上がっていくマズロー。ここに“食のマズロー”と書いていますけれども、食に関する考え方はどんどん変わっていきます。
生存欲求の食べるというのは、ただ生きるためだけに食べるということ。安全欲求というのは、安全な物を食べたい、食中毒になりたくない、O-157にかかりたくない、安全な物を食べたいという欲求。
その次にくるのが、コミュニケーションしながら、居酒屋等で人とコミュニケーションするのが楽しい。食事をしながらそれを楽しむという。これは親和欲求ですよね。社会的欲求。
その次は最高の食材を食べたい、めちゃくちゃ美味い物を食べたい。キャビアを、フォアグラを、ミシュランで食べたい。そういうような承認欲求。「私を見て、私はミシュランで食事をしているの」といったような、そういう承認欲求があります。
そして最後に出てくる自己実現の食の欲求というのは、たぶん健康のために食べることであり、生きることのために食べるということが絶対に出てくるのではないかと思います。
これを私は食のマズローと呼んでいまして、結局、健康のために食べるということは、最終的に言うと生きるために食べることと繋がっていきますね。ですので、今このくらいまでは普通にきているのではないかと思いますが、これから食の環境というのは健康やそういったものに対する観点が非常に深く入ってくるのではないかという風に思っています。
食のマズロー、食と健康がリンクする。“病気→未病→健康”と書いていますが、未病というのは病気になる前ですね。かかる前の状態。健康な状態と病気になる前の状態と病気がありますが、病気にならないように未病の状態で健康に引き戻すという、病気にならないように未病の段階において健康に引き戻す。それには食が非常に重要だということです。
こちらに“病気 処方箋→健康 処方食”と書いてありますけれども、これは何かと言うと、病院に行ったらみんな処方箋をもらいますね?「風邪を引いたので薬をください」「何々改善するための〇〇」と言うと処方箋を書いてくれます。それを持って薬局へ行くと薬がもらえます。
今こちらにクローガーと書いてあります。これはアメリカのスーパーマーケット。ウォルマートよりは小さいですけれども、結構有名なスーパーマーケットで、クローガーが何をやっているかと言うと、スーパーマーケットの入口に栄養士を置いて、処方食というのをやっています。
何かと言うと、あなたの健康状態は今こんな感じ、手足がむくんで「こんな感じなんです」というのを相談すると、その人が「これとこれとこれを買って、こういうような料理を作ったらいいですよ」と処方してくれるのです。
栄養士がスーパーマーケットの入口で食事を処方するという。こういうものが今アメリカではどんどん広がっている。
日本にも入ってくるのではないかと思っていて、ただ単に物を買いに行くだけではなく、相談しに行く場所。スーパーマーケットで健康を相談して、何を食べたらいいか全部教えてもらう。そういうような処方食というものが、今はもう普通になってきています。
そういう観点で考えると、どんな食ビジネスが流行っていくだろうかというのが見えていくのではないかと思います。